「北朝鮮が非難を受けて当然」 ロシア、砲撃問題で韓国首席代表に
北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の韓国首席代表、魏聖洛外交通商省平和交渉本部長は15日、モスクワで、ロシア首席代表のボロダフキン外務次官と会談後、北朝鮮による韓国・延坪島砲撃について「ロシア側は(北朝鮮が)非難を受けて当然だ、との立場を明確にした」と述べた。韓国記者団に語ったと聯合ニュースが伝えた。
魏本部長は、ロシア側は緊張がこれ以上高まらないよう対話の必要性も強調したと説明。ロシアはこれまでに、砲撃を非難する一方で、中国が提案した6カ国協議首席代表の緊急会合に参加する用意を表明しており、こうした立場を再確認したとみられる。
またロシア側は北朝鮮のウラン濃縮施設建設に関し、国連安全保障理事会決議や2005年の6カ国協議共同声明に違反するとの立場をあらためて示したという。(共同)
毎日新聞 2010年12月14日 12時00分
ロシア:日米韓演習に懸念表明…「半島緊張に拍車」
【モスクワ大前仁】ロシア外務省は13日に開いた北朝鮮との外相会談に関する声明を発表し、先の北朝鮮砲撃事件への対抗策として日米韓3カ国が軍事演習を強化している事態について「(朝鮮)半島の政治的・軍事的な緊張に拍車がかかっている」と深刻な懸念を表明した。
一方、ロシアは11月23日の砲撃事件直後、友好関係にある北朝鮮を批判したのに続き、声明でも「韓国の領土を砲撃して、人的損失を被らせたことは非難に値する」と北朝鮮に伝えた。さらに北朝鮮が同国東北部・寧辺(ニョンビョン)の核施設でウラン濃縮を進めている状況に「深刻な懸念」を表明。6カ国協議を再開する環境整備として、北朝鮮が核問題で歩み寄り、協議を通じ緊張緩和を図るよう訴えた。