朝鮮日報日本語版 2010/12/14 09:18:32
核問題:「北のウラン濃縮施設、寧辺以外に3-4カ所」
韓米「金昌里など動向を把握中」
韓米の当局は、今回公表された平安北道寧辺郡のほか、3-4カ所に北朝鮮が秘密のウラン濃縮施設を隠しているものと見て、その動向を把握していることが13日までに分かった。
情報当局者は同日、「北朝鮮が米スタンフォード大学国際安全保障協力センター(CISAC)のジークフリート・ヘッカー所長(元ロスアラモス国立研究所長)に公開した寧辺のウラン濃縮施設は、既に韓米が把握している3-4カ所には含まれていない所だった。北朝鮮がかなり以前からウラン濃縮実験を行ってきた場所は別にあることを把握している」と述べた。韓米が先月初め、寧辺のウラン濃縮施設を確認し驚いたのも、寧辺はこれまで知られていたウラン秘密施設の候補地ではなかったからだ。
北朝鮮がヘッカー所長に見せた寧辺のウラン施設には遠心分離機2000台が設置されており、この施設だけでも、北朝鮮は年に1-2個のウラン兵器を生産できる。韓米が把握しているとおり、北朝鮮が別の場所3-4カ所に秘密施設を持ち、ウランを濃縮しているなら、これまでに生産したプルトニウム兵器(推定、十数個前後)のほか、毎年少なくとも4-5個から最大8-10個の核兵器を作ることができる。
ヘッカー所長も今月10日、外交専門誌『フォーリン・アフェアーズ』に寄稿し、「核関連査察を受けたことがある寧辺は秘密維持が難しい。そこに遠心分離機を設置し、外部に公開したのは常識に当てはまらない。別の地域に高濃縮ウランの生産ができる秘密施設がある可能性は非常に高い」と主張している。
韓米は、公表されていないウラン濃縮施設があると思われる場所として、平壌から160キロ北にある両江道金亨稷郡の金昌里洞窟団地のほか、同郡嶺低里(月灘労働者区)のミサイル基地、平壌市内の研究所などに注目しているという。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版