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2013/11/23

猪瀬直樹東京都知事、徳洲会に1億円の資金提供を要請 虎雄氏が「とりあえず5千万円」を猪瀬氏に直接手渡すよう指示

猪瀬氏、徳洲会に1億円要請 知事選前虎雄氏判断で提供

2013.11.23 08:48 [徳洲会事件]

 猪瀬直樹東京都知事(67)が知事選前の昨年11月、公職選挙法違反事件で東京地検特捜部の捜査を受けている医療法人「徳洲会」グループから現金5千万円を受け取っていたことが22日、明らかになった。関係者証言によると、猪瀬氏は知事選出馬にあたり、徳田毅衆院議員(42)を通じてグループ創設者の虎雄氏(75)に1億円の資金提供を要請。虎雄氏が毅議員に「とりあえず5千万円」と金額を決め、猪瀬氏に直接手渡すよう指示したという。




 猪瀬氏は記者会見し、「あくまで個人として借り入れたもので、選挙資金に使わず全額返済した」と説明した。しかし、選挙運動費用として資金提供を受けていた場合、公職選挙法に基づく選挙運動費用収支報告書の虚偽記載にあたる可能性がある。

 猪瀬氏の説明などによると、副知事だった昨年11月6日、都知事選出馬に向けたあいさつ回りで、湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)を訪ね、療養中の虎雄氏と面会。虎雄氏から資金援助を受けることになったという。

 関係者によると、虎雄氏の指示で毅議員が猪瀬氏との折衝窓口となり、同月19日、毅議員が虎雄氏に「猪瀬氏から1億円欲しいと求められた」などと報告。虎雄氏が「とりあえず5千万円」などと毅議員に指示していた。

 猪瀬氏は、徳洲会グループが今年9月17日に公職選挙法違反容疑で特捜部などの家宅捜索を受けた後、秘書を通じてグループ側に全額返済したとしている。

 都知事選後に公表された猪瀬氏の選挙運動費用収支報告書には、収入として猪瀬氏自身からの3千万円と、猪瀬氏の関連団体からの50万円の計3050万円しか記載されておらず、借入金の記載もなかった。

 猪瀬氏は昨年11月21日に都知事選への立候補を正式に表明。12月16日投開票の都知事選では、選挙史上最多の433万8936票を獲得し、初当選を果たした。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131123/crm13112308510003-n1.htm

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131123/crm13112308510003-n2.htm

猪瀬知事:徳洲会関係者「猪瀬氏1億円要求」 本人否定 

毎日新聞 2013年11月23日 23時24分(最終更新 11月23日 23時41分)
 東京都の猪瀬直樹知事(67)が医療法人「徳洲会」グループ側から5000万円の資金提供を受けていた問題で、現金を渡した徳田毅(たけし)衆院議員(42)が「猪瀬氏側は1億円を求めている」と父の徳田虎雄前理事長(75)に伝えていたことが、徳洲会関係者への取材で分かった。猪瀬氏は「こちらから要請した事実はない」と否定している。

 猪瀬氏は昨年11月6日、神奈川県鎌倉市の病院に入院中の虎雄氏と面会し、都知事選出馬のあいさつをした。徳洲会関係者によると、その後、徳田議員が病院の虎雄氏に電話し「猪瀬氏が1億円を求めている」などと報告。虎雄氏は5000万円を渡すよう指示したという。虎雄氏は全身の運動神経が衰える筋萎縮性側索硬化症(ALS)で声を発することができず、やり取りは秘書役を通じて行われた

 5000万円は同月下旬に東京・永田町の衆院議員会館で徳田議員から猪瀬氏に手渡されたという。猪瀬氏は、今年9月に徳洲会グループが公職選挙法違反容疑で東京地検特捜部などの強制捜査を受けた後、秘書を通じて5000万円を虎雄氏の妻に返却した。

 猪瀬氏は22日の記者会見で「(資金提供の)申し出があれば、それを断るのは失礼だから、とりあえず預かって、でも必要ないということでお返しした」と説明していた。

 23日には、都の総合防災訓練が行われたあきる野市内で報道陣の取材に応じ「金額を要請した事実は100%ない」と強調。記者から「徳洲会側から貸したいと申し出があったのか」と問われると、「貸してくれるということは、そういうことですよね」と応じた。

 「個人の借金という説明が通じると思うか」との質問には、「選挙の責任者や会計責任者に話していないので、個人の借金だと認識している」と繰り返した。【島田信幸、川口裕之】

http://mainichi.jp/select/news/20131124k0000m040069000c.html



徳洲会、猪瀬氏側に5000万円 強制捜査後に返却 

2013/11/22 12:37 (2013/11/22 14:02更新)
 医療法人徳洲会グループが昨年12月の東京都知事選の前に、猪瀬直樹都知事(67)側に5千万円を提供していたことが22日、関係者への取材で分かった。徳洲会は今年9月、衆院選を巡る公職選挙法違反(買収)容疑で東京地検特捜部などの強制捜査を受けたが、知事側はその後に全額を返したという。

 猪瀬氏が提出した選挙運動費用収支報告書や政治資金収支報告書には、徳洲会関連の記載はない。猪瀬氏は22日午後、都庁で報道陣の取材に応じ、資金提供と返還の事実を認めた。

 関係者によると、猪瀬氏は昨年11月初旬、知人らと徳洲会系列の湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)を訪問。重いALS(筋萎縮性側索硬化症)のため同病院で療養中のグループ創設者、徳田虎雄元衆院議員(75)と面会した。

 猪瀬氏は都知事選に出馬することを報告し、体を動かせない徳田元議員は、目の動きを読み取る文字盤を使って支援の意思を表したとされる。その後、グループ関係者から猪瀬氏側に5千万円が提供されたという。

 特捜部と警視庁捜査2課は今年9月、徳洲会グループが昨年の衆院選で徳田元議員の次男、徳田毅衆院議員(42)=鹿児島2区=の選挙運動に病院職員らを違法に動員した疑いがあるとして病院などを家宅捜索。関係者によると、その後、知事側の関係者が徳田元議員の親族に5千万円を全額返還したという。

 猪瀬氏が知事選後に提出した選挙運動費用収支報告書によると、収入合計は3050万円で、うち3千万円は自己資金と書かれていた。徳洲会に関連する記載はない。

 公選法は出納責任者に対し、「告示の前後を問わず、選挙運動に関するすべての寄付」などを記載した同報告書の提出を義務付けている。虚偽の記載があれば、出納責任者に3年以下の禁錮または50万円以下の罰金が科せられる。

 今月20日に公開された2012年の政治資金収支報告書にも徳洲会関連の記載はなかった。

 猪瀬氏は石原慎太郎前都知事(日本維新の会共同代表)の後継として、衆院選と同時に実施された昨年12月16日の都知事選で史上最多となる約434万票を獲得、初当選した。