Jヴィレッジ「東京五輪キャンプ地に」=サッカー協会、復興に意欲
日本サッカー協会の田嶋幸三副会長は12日、東京電力福島第1原発事故への対応拠点となっているJヴィレッジ(福島県楢葉町)について、「一日も早く(元の状態に)戻ることが一番重要。2020年東京五輪では、サッカーの出場国のキャンプ地の中心になると思っている」と述べ、サッカーの強化拠点としての復興に意欲を示した。
12日の日本協会理事会では、既に発足が決まっていた「Jヴィレッジ復興サポートプロジェクト」のメンバーを決定。大仁邦弥会長をリーダーとし、Jヴィレッジ副社長でもある上田栄治理事らを選んだ。 (2013/09/12-18:14)
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2013091200753
2013.9.12 20:58
田嶋副会長、20年五輪にJヴィレッジでキャンプを
日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三副会長は12日、2020年東京五輪開催決定を受け、東日本大震災後に東京電力福島第1原発事故の対応拠点となっているナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」について「(サッカーで)東京五輪のキャンプ地の中心になると思う」と述べ、練習施設としてできるだけ早い時期の復興に期待を寄せた。
Jヴィレッジで活動していたエリート選手育成校「JFAアカデミー福島」は震災後に静岡県御殿場市に移転している。
発足が決まっていた「Jヴィレッジ復興サポートプロジェクト」(リーダー・大仁邦弥日本協会会長)のメンバーにはJヴィレッジの上田栄治副社長ら6人が決まった。(共同)
五輪でJヴィレッジ活用を 楢葉町長「復興の後押しに」
楢葉町の松本幸英町長は9日、自民党東日本大震災復興加速化本部「福島再興に関する委員会」に、東京電力福島第一原発事故の収束作業の拠点となっているJヴィレッジ(楢葉・広野町)を東京五輪で活用するよう求めた。
松本町長は、避難区域の将来像を検討するヒアリングのため、いわき市の町いわき出張所を訪問した委員に、「Jヴィレッジ(復活)は双葉郡復興のシンボルに位置付けている。何らかの形で利用することが復興の後押しになる」と強調した。委員長の岩城光英参院議員(本県選挙区)は会談後、「東京五輪については党内でこれから議論する。あくまでも東京都が開くことだが、練習会場などでの活用が考えられる」と述べた。
さらに、松本町長は「福島第一原発事故がしっかり(収束)しないと来春に予定する帰町判断に影響する」と訴えた。
同委員会は引き続き市内の双葉町いわき事務所を訪問し、伊沢史朗町長と会談。伊沢町長は「全国で避難生活を送る町民の絆を保つため、国は支援してほしい」などと求めた。
委員長代行の坂本剛二(本県5区)、事務局次長の吉野正芳(比例中国、いわき市在住)の両衆院議員が一緒に訪れた。
( 2013/09/10 08:31
Jヴィレッジは今 サッカー協会 機能回復目指し一歩一歩
2013.9.12 16:05
福島県楢葉町と広野町にまたがるサッカーのトレーニング施設「Jヴィレッジ」が、福島第1原発事故で陥った機能停止から、復興へ向け歩みを進めている。現在も事故処理に当たる作業員の基地のままではあるが、6月末までに業務が大幅に圧縮され、7月には日本サッカー協会がJヴィレッジで理事会を開き、施設として機能回復を図っていく方針を打ち出した。
もちろん現状はサッカーどころではない。天然芝だったグラウンドには鉄板や砂利が敷き詰められ、雑草も生い茂る。それでも事故処理業務が圧縮されたことで、除染場などの機能はより原発に近い場所へ移動。Jヴィレッジから原発へ向かう作業員も約3千人から約2千人に減った。施設に常駐して復興業務に当たるJヴィレッジの小野俊介統括部長は「震災前と現状に雲泥の差はあるが、震災直後と現状にも雲泥の差がある。劇的にではないが、確実にいい方向へ進んでいる」と話す。
7月の理事会で、大仁邦弥会長を座長とする「Jヴィレッジ復興サポートプロジェクト」を発足させることを決めた日本サッカー協会。ピッチの芝の養生には最低2年かかり、除染が必要な表面の土を保管する場所もめどは立っていない。それでも小野部長は「協会の支援は大きな希望」と歓迎し、「事故処理が優先されるのは当然で復興への道筋を付けにくい」と苦悩しつつも「いつ事態が好転しても慌てないようにしっかりプランを用意していきたい」と前を向く。暗中模索が続いても、復興を諦めるつもりはない。