2011年12月5日 19:51
政府の原子力災害対策本部は5日、福島県に対し、旧福島市全域で今年生産されたコメについて、出荷停止を指示した。
旧福島市の渡利地区で生産されたコメから今月2日、国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたためで、福島県内のコメの出荷停止は4か所目。この4地区は隣接していて、いずれも山間部にある水田という共通点がある。
福島県は、これらの地区のコメで高い放射性セシウムが検出された原因を探るため、地形や水などの調査を行っている。
政府、旧福島市地区のコメ出荷停止
2011/12/5 21:45
福島市の農家で生産されたコメから国の暫定規制値(1キログラム当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、政府は5日、旧福島市地区で生産されたコメの出荷停止を県に指示した。福島第1原子力発電所の事故後、コメの出荷停止措置は福島市と伊達市内の計3地区に続き今回で3例目。
県によると、出荷停止の対象となった旧福島市地区は1950年の市町村区分によるもので、現在の中心部を含む。406戸の農家があり、水田面積は165ヘクタールで市全体の8%を占める。
厚生労働省や県によると、新たにコメから規制値を超えるセシウムが検出されたのは福島市渡利地区の農家3戸と大波地区の農家2戸。これまでに大波地区の福島市旧小国村、伊達市の旧小国村と旧月舘町のコメは出荷停止になっている。
政府は同日、栃木県で捕獲されたイノシシの肉について、県の加工施設の検査でセシウムの暫定規制値が下回る場合を条件に出荷停止の解除を指示した。