伊賀市の女児(3)が病原性大腸菌O157に感染し死亡した問題で、県は感染経路の特定はできなかったと発表した。調査の結果、園児の通う保育園や食事をした飲食店からO157が検出されなかった。
県健康危機管理室によると、女児は6月14日に腹痛などの症状を訴え、同19日に津市内の病院で死亡した。県伊賀保健所は、女児の両親・保育園の職員と園児・飲食店の従業員など計79人の検便を実施するなどの調査をしたが、同様の症状を訴える人はなく、O157も検出されなかった。関係先の食品と調理器具136点からも検出されなかった。【矢澤秀範】
〔三重版〕
毎日新聞 2011年7月2日 地方版
O157感染死 家族や保育所から検出されず
(2011年6月30日 18:32)
伊賀市内の女児(3)が病原性大腸菌O157に感染し死亡した問題で、県保健福祉部は6月30日、家族や女児が通う保育所の関係者らに行った便検査などからO157は検出されなかったと発表した。
同部によると、伊賀保健所はこれまでに家族2人、女児が通う保育所職員18人、女児と同じクラスの園児20人に加え、飲食店従業員39人に便検査を実施。更に、保育所の給食室や飲食店から集めた食品や調理器具の136検体についても調査したが、いずれもO157は検出されず、感染源は特定できなかった。
同部は「女児の発病から菌の潜伏期間の2週間が経過した中で、O157が新たに検出されなかったので、今後女児を起因とする新たな感染は起き難い」としている。