2011.7.25 08:41
エジプト各地で文化財の発掘調査を行う考古最高評議会のアブデルマクスード新事務局長は24日、同評議会の債務が10億エジプトポンド(約130億円)に達しており、返済の見通しが立たなければ新規発掘調査を凍結すると発表した。同国の中東通信が伝えた。
評議会の財政運営は政府から独立し、遺跡や博物館の入場料のほか、海外での展覧会収入などで賄われている。巨額債務の原因は明らかにされていないが、今後の発掘調査に大きな影響が出そうだ。
事務局長は、最優先のもの以外の支出は切り詰めると表明。現在継続中の発掘調査の凍結や、新規調査を行わないことが対策に含まれるという。
評議会にはこれまで、世界的に有名な考古学者ザヒ・ハワス氏がトップの事務局長として君臨。ハワス氏は1月末に文化財担当国務相に就任したが、今月の内閣改造で退任、同国務相ポストは廃止された。(共同)