2011.7.15 19:06
人材派遣大手の旧グッドウィルグループ(GWG)による企業買収をめぐり、法人税法違反などの罪に問われたファンド運営会社「コリンシアンパートナーズ」元社長で公認会計士、中沢秀夫被告(53)の判決公判が15日、東京地裁で開かれた。鹿野伸二裁判長は「脱税を発案し、主導的な立場で実行した責任は重大」として、中沢被告に懲役3年、罰金2億3千万円(求刑懲役4年6月、罰金2億9千万円)を言い渡した。
鹿野裁判長は、中沢被告らが企業買収の仲介で得た株式について、起訴内容通りの価値を認定し「脱税額は非常に多額」と指摘。「海外逃亡を計画し、身柄拘束まで約5カ月間韓国に潜伏した点も悪質」と非難した。
法人としてのコ社に対しては、罰金2億3千万円(求刑罰金2億9千万円)を言い渡した。
判決によると、中沢被告はコ社元役員の公認会計士、鬼頭和孝被告(37)=同罪などで起訴、分離公判中=と共謀。GWGによる企業買収を仲介して得た利益を過少計上するなどして平成20年4月期の法人税約19億3600万円を脱税するなどした。