2011年5月15日18時43分
東京電力は15日、福島第一原子力発電所で作業中に体調不良を訴え、14日に亡くなった60代の男性作業員について、死因は心筋梗塞だった、と発表した。被曝(ひばく)などによる急性障害の可能性は否定されたと見ている。
男性は協力企業の従業員。14日午前、排水処理のための機材を搬送する作業中に意識を失い、運ばれた病院で亡くなった。男性が当日受けた放射線被曝量は0.17ミリシーベルトで作業での上限(計250ミリシーベルト)を大幅に下回っており、身体には放射性物質の付着もなかったという。
警察での検視などを終え、15日午後に病院から東電に死亡診断書が届いたという。
死亡の作業員 死因は心筋梗塞
5月15日 21時23分
東京電力福島第一原子力発電所で、14日、作業中に意識不明となり、その後に死亡した作業員の男性の死因は、心筋梗塞だったことが分かりました。
この作業員は、協力企業の60代の男性で、14日、福島第一原発の敷地内にある集中廃棄物処理施設で機材の搬送作業中に意識を失い、病院に運ばれたあと、死亡が確認されました。
男性の死因は分かっていませんでしたが、東京電力によりますと、その後の医師の診断で、死因は心筋梗塞だったと分かったということです。
東京電力によりますと、男性は全身を覆う防護服を着て14日午前6時ごろから作業に当たり、およそ1時間後に倒れたということで、放射性物質の付着はなかったということです。
また、福島第一原発での作業は初めてだったということですが、原発での作業は20年ほどの経験があったということです。15日午後5時すぎに記者会見した東京電力の福島事務所は「劣悪な環境ではなく、現時点で、亡くなったことと作業との間に直接の関係はないと考えている」と話しています。