ページ

2011/05/12

周辺の海水のモニタリング調査では、放射能濃度が10日から11日にかけて上昇していることから、この間に流出した疑いが強いという。

建屋地下の排水が原因=汚染水の海流出「検討不十分」-福島第1原発3号機

 福島第1原発事故で、東京電力は12日、3号機取水口付近のコンクリート立て坑「ピット」から、放射能で汚染された水が海に流出した原因について、タービン建屋の復水器にたまった水を同建屋地下に排出した作業だったと明らかにした。

 東電は排水前、「問題は生じない」と説明していた。松本純一原子力・立地本部長代理は「検討が不十分だった」と述べた。

 3号機ピットの汚染水流出は11日午前10時半ごろ、作業員が発見。午後6時45分ごろ、コンクリートでピットを埋めるまで、汚染水が海に漏れた。

 周辺の海水のモニタリング調査では、放射能濃度が10日から11日にかけて上昇していることから、この間に流出した疑いが強いという。

 3号機では8日午後から、原子炉へ注水する配管を切り替える工事のため、タービン建屋の復水器にたまった水を同建屋地下に排出していた。

 同建屋地下の汚染水の水位は、同日から10日までに4センチ上昇。ピットとの高低差で、水が流れる高さまで達し、ケーブルを通る管から漏水したという。(2011/05/12-21:29)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011051201122