2011年5月8日3時2分
福島第一原発事故で、福島県浪江町赤宇木地区(同原発から北西31キロ)の積算線量が7日午前、50ミリシーベルトを超えた。文部科学省が事故直後の3月16日から実施している計測車での計測値を24時間換算して、朝日新聞が集計した。
同地区では、文科省がほぼ1日1回測定車で1時間あたりの線量を測っている。この値が24時間続くと仮定して機械的に積算した結果、7日午前4時に50ミリを超えた。この地点は計画的避難区域になっている。
原子力安全委員会が定める防災指針では、放射線量の積算が10~50ミリシーベルトで屋内退避、50ミリシーベルトを超えると避難の対象になる。単純に比較はできないが、2カ月足らずで超えたことになる。ただし、観測地点に住民がいたとしても、24時間、屋外にいるわけではなく、被曝(ひばく)量とは一致しない。
一方、文科省は3月23日から簡易型の積算線量計を常設して測定しており、この近くの地点での6日までの積算線量は26.22ミリシーベルトにとどまっている。(石塚広志)
文科省、5地点の積算放射線量を公表
文部科学省は8日、東京電力福島第一原発から29~33キロ離れた5地点の積算放射線量を公表した。
同原発から北西に31キロ離れた地点(福島県浪江町赤宇木、計画的避難区域)の3月23日~5月7日の積算放射線量は2万6710マイクロ・シーベルト(26・71ミリ・シーベルト)に達した。
(2011年5月8日18時45分 読売新聞)
福島第一原子力発電所の20Km以遠の積算線量結果[平成23年5月7日(土曜日)10時00分時点]
福島第一原子力発電所の20Km以遠の積算線量結果[平成23年5月8日(日曜日)10時00分時点]