ページ

2011/03/29

最も恐ろしいのは、プルトニウムを洗い流す事だ。 プルトニウムが発電所の敷地内ばかりでなく敷地外に運ばれ広がってしまうからだ。=「ロスアトム」社会評議会メンバーのウラジーミル・クズネツォフ教授

露専門家「福島原発の状況は最も否定的なシナリオ」
29.03.2011, 16:07
 ロシア国営原子力企業「ロスアトム」社会評議会のメンバーを務めるウラジーミル・クズネツォフ教授は「福島原発の状況は、最も否定的なシナリオに従って進んでいる」とし、次のように指摘した―


 まず、第二号機では、原子炉の底で溶解が生じており、放射性物質がおそらく土壌にしみ込み、海に流れ込む可能性がある。 最大の脅威と思われているのは、プルトニウムが外に出る事だ。 しかし最も恐ろしいのは、プルトニウムを洗い流す事だ。 プルトニウムが発電所の敷地内ばかりでなく敷地外に運ばれ広がってしまうからだ。 海に入り、波に運ばれてゆく。 魚の体内に入ったり、どこか別の所に沈殿し溜まるだろうが、それは誰にも分からない。

 放射能雲はすでに、放射性ヨードのアイソトープの一部を世界中に運んでしまった。 実際、そうしたものは、アラスカやオーストラリア、スペインにも達し、フランスで確認された。 しかし夏までには通常、雲は動きを反対の方向に変える。

 もしそれまでに、事故処理が間に合わなかったら、深刻な危険を被るのは日本本土と南北朝鮮だ。 放射性ヨードのアイソトープを含んだ雲が、ロシア極東に押し流されてくる可能性もありうる。」