3月16日 20時6分
枝野官房長官は、午後6時の記者会見で、福島第一原子力発電所の正門付近で、16日午前、放射線の数値が急激に上昇したことについて、圧力抑制室に破損が見つかっている2号機から、放射性物質が漏れ出たことが原因ではないかという見方を示しました。
福島第一原子力発電所の正門付近で、放射線の数値が急激に上昇した原因について、枝野官房長官は、午前11時すぎの記者会見で、白煙が上がった3号機の格納容器の一部が破損し、放射性物資が漏れた可能性が高いとみられるとしましたが、原子力安全・保安院は、圧力抑制室に破損が見つかっている2号機から、放射性物質が漏れ出ているのではないかという見方を示していました。
これについて、枝野長官は午後6時の記者会見で「午前中の記者会見の時点では、相対的に可能性が高いのは3号機の水蒸気との関連であり、そうだとすると圧力抑制室の可能性があるのではないかという報告は受けていた。
その後、専門家が、その時点で私に入っていなかった情報などに基づいて、2号機の可能性がより高いと分析したという報告を受けた」と述べ、現時点では2号機が放射線の数値の急激な上昇の原因とみていることを明らかにしました。
また、枝野官房長官は、1号機と3号機について、「現時点では、冷却がしっかりとなされていると、合理的に推測される外形的なデータになっていると聞いている。かなりの期間、安定的に冷却を続けなければいけないので、そのための対応については、さらにしっかり努力していかなければならない」と述べました。
さらに、核燃料を保管するプールの冷却装置が動かなくなっている4号機と同様、点検のために運転を停止している5号機と6号機について、「しっかりと温度管理をして、リスクが生じないよう態勢をとっているという報告を受けている」と述べました。