2011年 01月 17日 15:59 JST
[ロンドン 17日 ロイター] 経済協力開発機構(OECD)は17日、コンピューターシステムへのサイバー攻撃が、ほかの災害や惨事と同時に行われた場合、世界的に「最悪の事態」を引き起こす可能性があるとの報告書を発表した。
この報告書は、世界金融システムの破たんや疾病のまん延など、将来起こり得る世界規模の危機について調査したプロジェクトの一環として作成された。
OECDは、サイバー攻撃が独自で大惨事を招く可能性は低いとする一方で、組織化された攻撃や別の災害などが発生している状況を狙った攻撃は、各国にとって重大な懸念になるとした。
各国政府は以前に増してサイバーセキュリティーの重要性を強調しており、米国は軍事サイバー指令部を設置したほか、英国も昨年10月、サイバー攻撃を「最大の外的脅威」の1つであると発表している。
一方、イランのウラン濃縮施設の遠心分離機がコンピューターウイルス「スタックスネット」に感染していた問題について、16日付のニューヨークタイムズ紙は、ウイルスが米国とイスラエルによって共同開発されたと報じた。