ヤクルト身売り否定「一切ない」
ヤクルトがインターネット総合サービス大手のサイバーエージェントへ球団売却を検討している、と4日に日刊スポーツが報道した記事(一部地域で掲載)について、ヤクルト本社および球団は同日、内容を全面否定した。
鈴木正球団社長は「まったくの事実無根」と話し、4日午前、堀澄也オーナーと連絡を取り合ったことを明かした。その内容について「オーナーは『いまさら何を言ってるんだ。あるわけないじゃないか』と言っていた」と話した。
記事では水面下での交渉相手として、サイバーエージェントを挙げた。この点について、新(あたらし)純生球団常務は「(同社と)付き合いもない」と接触を否定し、「こういう話(身売り)は、他も含めて一切ない」と同社以外の企業との交渉がないことも強調した。
ヤクルト本社社長でもある堀オーナーは午後に報道陣に対応。記事内容を否定した上で、「来年もヤクルト球団として、本社も全面協力で頑張っていくつもりです」と、小川監督体制で臨む11年シーズンも、継続して球団経営することを明言した。
[2010年12月5日8時23分 紙面から]
スポーツ報知 2010年12月5日06時00分
身売り報道を完全否定「事実無根」…ヤクルト
ヤクルトは4日、一部で球団の売却を検討していると報道されたことについて、完全に否定した。堀澄也オーナー(75)は、球団を通じ「今回の報道に関し、一切の事実関係はない。来年もヤクルト球団として、優勝へ向け、本社も全面協力して頑張っていきたい」との談話を発表した。
球団は20億円前後の慢性的な赤字を抱えているが、ヤクルト本社の昨年度の純利益は132億円と堅調で、宣伝効果を考えれば、大きな負担はないという。鈴木正球団社長兼オーナー代行(69)は「身売りすることなんてさらさら考えていない。もちろん、持ち続ける。事実無根。球団を持つことで世界で信用される企業になっている。(本拠地の)移転も考えていない」と断言、球団株の一部譲渡や他球団との合併などについても否定した。また、ヤクルト本社の今田正男広報室長も「今後(買収の)話があっても球団を手放すことはしない」と、将来性な可能性も重ねて打ち消した。
また、身売り先として名前が挙がったインターネット総合サービス大手「サイバーエージェント」の藤田晋社長(37)は、都内で取材に対応。「朝起きて新聞を見て初めて知った。検討や打診? まったくない。ウチは今、営業利益が100億円くらいの会社だが、営業利益で200、300億出せる会社でないとプロ野球は難しい。ウチはまだ早い」と話し、球団同様、報道に困惑の表情を浮かべた。
(2010年12月5日06時00分 スポーツ報知)