反政府派女性70人を拘束 法王訪問前にキューバ
2012.3.19 18:48
ロイター通信によると、近くローマ法王ベネディクト16世が訪問予定のキューバで17~18日、政治犯釈放を訴えるグループ「白い服の女性たち」のメンバー計70人が警察当局に拘束された。メンバーはその後、徐々に釈放されているもようだ。
メンバー36人は18日にハバナでのカトリック教会のミサに参加しようとしたところで拘束され、18人は日曜日恒例の行進で教会を出発した後、警察の許可を得たルートから外れて拘束された。
法王は26~28日にキューバを訪問予定。(共同)
治安当局が教会立てこもりの反体制派を排除―キューバ
【サンパウロ綾村悟】キューバからの報道によると、同国の警察当局は15日、首都ハバナの中心街にあるカトリック教会に立てこもっていた反体制派の13人を排除した。AP通信がカトリック教会の報道官声明を通じて報じた。
キューバでは、今月26日からローマ法王のベネディクト16世が同国を訪問する予定となっており、反体制派の13人は、ローマ法王に対して、政治犯の釈放やキューバ政府による人権侵害を訴えたいとして、2日間に渡り教会に立てこもっていた。
AP通信によると、反体制派の排除を現地警察に要請したのは現地カトリック教会だが、教会関係者は、警察が反体制派の排除のために教会に立ち入る際に武器を携行しないことを要請、排除の際に13人は抵抗しなかったという。
また、今回の反体制派による教会立てこもりに対して、カトリック教会側は「違法行為であり、教会を政治に利用してはならない」と非難、キューバ国内の他の反体制派からも「教会を反体制活動に利用することは賢明な方法とは言えない」などの批判が出ている。
ローマ法王がキューバを訪問するのは、1998年のヨハネ・パウロ2世以来。28日には、ハバナ市内の革命広場でベネディクト16世による野外ミサが予定されているという。キューバでは1959年のキューバ革命以降、キューバ共産党による一党独裁体制が続いているが、カトリックへの信仰は幅広く受け入れられている。
2012/3/17 0:09