計画的避難区域の採石場、最高で毎時約40μ㏜
東日本大震災:福島第1原発事故 浪江町、最高で40マイクロシーベルト検出 国と県など採石場を現地調査 /福島
浪江町の砕石を使った二本松市のマンションや福島市の住宅から高放射線量が検出された問題で、国と県は20日、砕石を出荷した浪江町にある双葉工業の採石場を現地調査した。現場には石が山積みになっており、周辺の放射線量などをチェックしたところ、最も高いところで40マイクロシーベルトを記録した。
調査は午前10時半から始まり、県の担当者や環境省、原子力災害対策本部の職員ら11人が、放射性物質の種類や線量を調べた。
その結果、屋根のない8カ所に保管された砕石から1メートルの地点で毎時約11~40マイクロシーベルトだった。屋根のある3カ所にあった砕石から1メートルのところでは毎時16~21マイクロシーベルトで、屋根の端の下にあった砕石から1センチの部分では毎時10マイクロシーベルトを検出した。また、33カ所からサンプルとして砕石を採取、県の原子力センターが今後調査し、来週にも分析結果を公表する。
問題となった砕石は、浪江町のうち計画的避難区域になった地区で原発事故前に採取され、事故後も現地で屋外に置かれていた。県は同区域や警戒区域などにある、ほかの27カ所の採石場について、来週以降、現地調査を実施する。【宗岡敬介】
毎日新聞 2012年1月21日 地方版