東京電力福島第一原子力発電所周辺の環境調査で、10日に2号機の取水口付近で採取した海水の放射性ヨウ素の濃度は、国の基準の140倍と、前の日に続いて上昇しました。
東京電力は「新たな汚染水の流出はなく、放射性物質の濃度は変動の範囲内と考えている」としています。
東京電力によりますと、福島第一原発の2号機の取水口付近で10日に採取した海水から、放射性のヨウ素131が1cc当たり5.6ベクレル検出されました。
これは国の基準の140倍に当たる濃度で、前の日の値の3倍余りと、2日続けて上昇しました。
ここは、ことし4月に作業用の縦穴から高濃度の汚染水が流れ込んでいるのが見つかり、基準の750万倍のヨウ素131が検出された場所です。
また、先月汚染水が流れ出た3号機の取水口付近の海水の放射性物質の濃度は、▽セシウム134が基準の42倍、▽セシウム137が基準の30倍と、いずれも前の日をやや上回りました。
一方、福島第一原発の沿岸と沖合11か所で行った海水の調査では、5号機と6号機の放水口付近など合わせて3か所で放射性セシウムを検出しましたが、いずれも基準以下でした。
東京電力は「新たな汚染水の流出はなく、放射性物質の濃度は変動の範囲内と考えている。引き続き注意深く監視したい」としています。
東電福島第一原発ニュース via kwout