政府は28日午後、東日本大震災の復興基本法に基づき設置された「復興対策本部」(本部長・菅直人首相)の初会合を首相官邸で開いた。首相は「復興構想会議の提言を最大限尊重し、指針にまとめる」と強調。財源確保のため所得税などの臨時増税を検討することや、「特区」制度による産業活性化などを求めた同会議の提言を踏まえ、基本方針を策定するよう全閣僚に指示した。
基本方針は、大規模な復興予算が計上される2011年度第3次補正予算案の前提となるもので、政府は7月中の取りまとめを目指す。首相は「国民はできるだけ早い進展を望んでいる。各省庁ができることはどんどん進める姿勢で復旧・復興に臨むことが重要だ」とも指摘した。
初会合には、同会議議長の五百旗頭真防衛大学校長も出席し、提言の内容を説明。松本龍復興担当相は「(岩手、宮城、福島3県に)それぞれの(対策)本部長、事務局長がいる。本部は100人体制で臨んでいく。地方の声を生かしていく作業もしたい」と述べた。
復興担当相新設に伴う一連の人事で首相は、自民党参院議員を「一本釣り」して野党の反発を招いた上、民主党執行部との亀裂も深めた。厳しい国会運営が予想される中、菅政権が復興政策をどこまで主導していけるかは不透明だ。
(2011/06/28-16:15)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201106/2011062800625
2011/06/28
首相は「復興構想会議の提言を最大限尊重し、指針にまとめる」と強調。財源確保のため所得税などの臨時増税を検討することや、「特区」制度による産業活性化などを求めた同会議の提言を踏まえ、基本方針を策定するよう全閣僚に指示
復興本部が始動=基本方針、来月策定へ-政府