金総書記の側近が相次いで失脚、正恩氏の「父親離れ」進む?―SP華字紙
配信日時:2012年10月19日 18時31分2012年10月18日、韓国紙・朝鮮日報によると、北朝鮮スポーツ界の大物で、故金正日(キム・ジョンイル)総書記の“義兄弟”だった朴明哲(パク・ミョンチョル)氏(71)が体育相を解任されていたことが分かった。シンガポール華字紙・聯合早報が伝えた。
17日に北朝鮮の国営ラジオ局・朝鮮中央放送が、平壌の体育センター竣工のニュースを報じた際、サッカー協会委員長だった李宗茂氏を体育相として紹介した。朴氏は1950年代にプロレスラーとして活躍した力道山の娘婿で、故金日成(キム・イルソン)主席の信頼を受け、韓国にスパイとして送り込まれた朴正浩(パク・チョンホ)氏の息子。父親が韓国で逮捕され、1959年に処刑された後、金主席が朴氏ら兄弟の父親代わりとなった。
金総書記とも実の兄弟のように親しかった。2008年に脳卒中から回復した金総書記は、朴氏を国防委員会参事(2009年2月)、体育相(2010年6月)、朝鮮労働党中央委員(2010年9月)、朝鮮五輪委員会委員長(10年11月)などの要職に相次いで任命していた。
北朝鮮の事情に詳しい消息筋は、金正恩(キム・ジョンウン)氏が父の“側近中の側近”だった朴氏を体育相から解任したことは、父親の影を払しょくし、労働党第1書記である自らの地位をさらに強固なものにするための措置だと指摘している。
また、同じく金総書記の側近だった全日春(チョン・イルチュン)前朝鮮労働党39号室長の行方も分からなくなっている。全氏は中学、高校時代の同級生で、金総書記の秘密資金を管理していた人物。正恩体制となってからは職を解かれ、閑職に移されたとうわさされていた。(翻訳・編集/NN)
※ 朴氏の娘は2002年釜山アジア大会で重量挙げ女史の監督を務めた。
「力道山」の孫娘が登場 北朝鮮重量挙げの監督
【釜山30日共同】「リキ」の孫娘が釜山アジア大会に-。鮮やかな空手チョップが往年のプロレスファンの脳裏に焼き付いている「力道山」。その孫、パク・ヘジョンさん(29)が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の重量挙げ女子の監督として30日、48キロ級決勝に出場したチェ・ウンシム選手(20)とともに会場に姿を見せた。 「力道」は韓国で重量挙げを意味し、重量挙げの監督として韓国を訪れたパクさんにはぴったり。
バーベルを持ったチェ選手が崩れそうになると、大声で舞台脇から応援。成功すると「よく頑張ったわね」とタオルをかけ3、4回ぽんぽんと肩をたたいてねぎらった。 最後の試技が終わると、スタンドの北朝鮮応援団に頭を下げるよう促すなど、しっかりしたお姉さんという感じだ。
大会は、ハイレベルの高い争いになりチェ選手は惜しくも5位。パクさんは「もうちょっと頑張ったらよかった。残念です」と笑みを浮かべて1言。祖父の力道山については「その話は大会が終わってからにしましょうね」とかわした。
パクさんは、北朝鮮の女子の重量挙げを世界レベルに引き上げた名指導者として知られ、父朴明哲さんは北朝鮮の体育指導委員会委員長(体育相)などの要職を務めている。
2002/09/30 10:54 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200209/CN2002093001000350.html
追記:
力道山の娘で朴明哲氏の妻、金英淑氏は95年、アントニオ猪木氏の招きで来日したことがあるという。