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2013/04/15

「予測もしない地震が起こるという気持ちを常に持っておいてほしい」

淡路島地震:「南海トラフ」との関連指摘も

毎日新聞 2013年04月13日 12時07分(最終更新 04月15日 08時23分)


 13日午前5時33分ごろ発生した、兵庫県淡路島付近を震源とする強い地震で、気象庁は阪神大震災の余震との見方に否定的だが、大震災のひずみが淡路島にまだたまっていると見る識者もいる。一方、過去の南
海トラフ巨大地震の前にこうした内陸地震が頻発したことが知られており、同様の地震が続くとの指摘もある。

 東海、東南海など、今後の発生が見込まれる南海トラフ巨大地震は、太平洋の海側のプレート(岩板)が日本列島を乗せた陸側のプレートに潜り込んで起きるとされる。今回の地震は、その潜り込みの圧力によって引き起こされた可能性があるという。同様のケースが、約70年前にも起きている。

 入倉孝次郎・京都大名誉教授(強震動地震学)は「1944年の東南海地震(M7.9)と2年後の南海地震(M8.0)の前に近畿地方で内陸地震が頻発した。今後、南海トラフ巨大地震が起こると予測される中、今回のような地震が再び起こる可能性がある」と指摘する。

 これについて、気象庁地震津波監視課の長谷川洋平課長は13日の記者会見で「さまざまな学説はあるが、前兆的な発生とは今のところ考えていない」と述べた。

 一方、阪神大震災後に地震活動を分析した東北大の遠田晋次教授(地震地質学)は今回の地震について「広い意味で大震災の余震。18年前だから関係ないということはなく、その時のひずみがずっと淡路島にあった」と分析。「大震災前の状態に戻るには二十数年かかると予測され、まだ警戒が必要だ」と強調する。【飯田和樹、渡辺諒、斎藤広子、岡田英】

http://mainichi.jp/select/news/20130413k0000e040200000c.html




野島断層延長線でひずみ? 専門家、南海トラフに警鐘


2013/4/13 14:00



 13日発生した淡路島を震源とするマグニチュード(M)6・3の地震。近畿で震度6弱以上を観測したのは、1995年1月の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)以来となった。専門家らは阪神・淡路のほか、近い将来の発生が懸念される南海トラフ地震との関連に注目。余震に加え、西日本での新たな地震への警戒を呼び掛ける。

 今回の地震は、六甲山から淡路島に延びる断層帯の南端付近で発生した。阪神・淡路大震災のときに動いた野島断層の延長線上にあたる。

 神戸大学都市安全研究センターの吉岡祥一教授(地震学)は「阪神・淡路と同じ東西方向からの圧力で起きており、関連性が高い」と指摘。「その後のプレートの動きで、18年前には動かなかった断層にひずみがたまり、今回の地震につながったのだろう」と推測する。

 川崎一朗京都大名誉教授(地震学)も「大きな揺れを起こした断層の延長線上にはひずみが集中し、破壊が起こりやすい」と述べる。「今回の規模は日本では驚くほど大きいわけではない」としつつ「備えの面で、南海トラフ地震への警鐘とすべきだ」と強調した。

 南海トラフ地震は、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下にもぐりこむ海溝「南海トラフ」で100~150年周期で起きる。その発生が近づくとされる中、西日本では阪神・淡路を機に「地震の活動期に入った」と言われてきた。

 梅田康弘京都大名誉教授(地震学)は「2005年の福岡県西方沖地震以降、西日本で大きな地震がないのが不思議だったが、あらためて一連の動きが続いていることが分かった。今後も同じような地震が起こる可能性がある」と警告する。

 11年3月には、三陸沖でM7・3の地震が起きた2日後に東日本大震災が起きた。吉岡教授は「予測もしない地震が起こるという気持ちを常に持っておいてほしい」としている。(岸本達也、木村信行)


http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201304/0005896452.shtml





南海トラフ大地震近づいた!発生前に内陸地震「淡路島震度6」前兆の可能性


2013/4/15 12:29

   南海トラフの地震だと思った人は多かった。阪神大震災と比べて、多くの人が「前より大きいが時間が短かった」「前回は突き上げるような揺れ。今回は横揺れだった」といっている。

「関東も関西も人間なら80歳の状態。明日でもおかしくない」

   きのうの地震調査委員会の説明は「広い意味での阪神淡路の余震」「今回のは未知の断層らしい」ということだったが、博物館として保存されている野島断層は全く動いていなかった。調査委員会は否定的だが、南海トラフ地震の予兆だとする見方もある。

   東海大学地震予知研究センターの長尾年恭・センター長は「この地震そのものがシグナルではないが、地震の様相が変わってきていることは確か」という。西日本で起ったM6.3以上の地震発生数を阪神淡路以前と以後で比べると、前の25年間には5回しかないが、以後の18年間には14回も起っている。昭和の東南海地震でも江戸時代の地震でも、南海トラフの大地震の前の10~20年には、内陸の地震が増えたことがわかっている。「南海トラフ地震へのステップが上がったと見ることもできる」と長尾はいう。

   前田典子(モデル)「近い将来とはいつごろのことなんですか」

   長尾「10年単位なんです。関東も関西も(海地震が長いことないので)、人間でいうと80歳の状態。20年後かもしれないし、明日かもしれない」

   羽鳥「シグナルと前兆は違うのでしょうか」

   長尾「基本的には同じですが、いまはまだこれが起きたらこうだというものは見つかっていません」

   石原良純(タレント)「もう、起ったらどうするかと話し合っていくしかない」

   長尾「地震予知は難しいが、災害を減らすことはできます。それが大事です」

   結局、いまもってそのレベルなのだ。