2011年3月28日 12時14分
西脇 安氏(にしわき・やすし=ウィーン大名誉教授、生物物理学)27日午後7時30分、誤えん性肺炎のため大阪市内の病院で死去、94歳。大阪市出身。告別式は31日午前11時から、大阪市西区新町3の1の12、日本キリスト教会大阪西教会で。喪主は妻栄(さかえ)さん。
大阪市立大助教授だった54年3月、米国がビキニ環礁で行った水爆実験でマグロ漁船「第五福竜丸」が被ばくしたことを知り、帰港先の静岡・焼津港で船内をいち早く調査した。東大などの専門家と資料を分析し、核分裂を示すウラン237を検出。乗員や船が大量の放射線を浴びたことを明らかにし、欧米で反核運動が高まるきっかけをつくった。
(共同)
「第五福竜丸」調査し、「死の灰」データ発表した西脇安氏が死去 94歳
2011.3.28 12:16
米国のビキニ環礁での水爆実験で被ばくしたマグロ漁船「第五福竜丸」を調査し、船内から直接「死の灰」を採取してデータを発表、後に欧米などで反核運動が高まるきっかけをつくった西脇安(にしわき・やすし)ウィーン大名誉教授(生物物理学)が27日に誤嚥性肺炎のため大阪市の病院で死去したことが28日、分かった。94歳。
大阪帝国大理学部を卒業。大阪市立大助教授だった昭和29年3月、第五福竜丸が被ばくしたことを新聞報道で知り、夜行列車で帰港先の静岡県焼津港に駆け付けて船内を調査した。
東大などの専門家とともに採取した資料を分析し、ウラン238の核分裂を示すウラン237を検出。乗員や船が大量の放射能を浴びたことを明らかにした。