12月1日 0時21分 NHK
日本に情報管理徹底迫る文書
ウィキリークスが公表したアメリカの外交当局の内部文書の中には、アメリカ政府が日本政府の情報管理の在り方に懸念を抱き、日本側に管理を徹底するよう迫っていたことを示す文書も含まれていました。
ウィキリークスが公表した文書のうち、去年9月にクリントン国務長官名で各国のアメリカ大使館に宛てられた文書は、オバマ大統領がヨーロッパのミサイル防衛計画を見直すのに先立ち、関係国の政府に事前に計画を説明するよう指示しています。この中で、唯一、日本政府については、過去に情報管理の面で問題があったと指摘し、日本政府に対して「今回の情報が事前に漏えいしないためにあらゆる予防策を講じるよう」要請するとしています。そのうえで、日本側には「情報が漏えいした場合には日米関係に深刻な影響を与える」と伝え、強く警告するとしています。
日米の軍事機密をめぐっては、3年前、アメリカが開発し海上自衛隊も導入しているイージス艦の機密情報が流出したことが発覚しており、当時、アメリカが日本政府の情報管理の在り方に懸念を抱いていたことがうかがえます。