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2012/02/15

班目春樹委員長 「指針にいろんな瑕疵があった。おわび申し上げる」

班目委員長「指針に瑕疵」と謝罪 原発事故調で誤り認める
 国会に設置された東京電力福島第1原発事故調査委員会(委員長・黒川清元日本学術会議会長)が15日、都内で開いた第4回委員会で、原子力安全委員会の班目春樹委員長は「指針にいろんな瑕疵があった。おわび申し上げる」と原発の津波対策や全電源喪失に関する指針の誤りを認め、謝罪した。

 班目委員長は、全電源喪失対策を想定していなかった理由について「わが国ではやらなくていい、という言い訳、説明ばかりに時間をかけてしまった。抵抗があってもやるという意思決定ができにくいシステムになっている」と述べ、短期間で担当を交代する官僚制度に言及した。

2012/02/15 16:48 【共同通信】









全電源喪失対策「やらない言い訳に時間」班目氏 原発事故調査委で謝罪
2012/2/15 16:35
 国会に設置された東京電力福島第1原発事故調査委員会(委員長・黒川清元日本学術会議会長)が15日、都内で開いた第4回委員会で、原子力安全委員会の班目春樹委員長は「指針にいろんな瑕疵があった。おわび申し上げる」と原発の津波対策や全電源喪失に関する指針の誤りを認め、謝罪した。

 事故調査委員会は、経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭前院長からも聴取。

 班目委員長は、全電源喪失対策を想定していなかった理由について「わが国ではやらなくていい、という言い訳、説明ばかりに時間をかけてしまった。抵抗があってもやるという意思決定ができにくいシステムになっている」と述べ、短期間で担当を交代する官僚制度に言及した。

 住民避難に使われる放射性物質の拡散予測システム(SPEEDI)は、原子炉のデータがないなど情報が十分でなく「動いていたらうまく避難できたのではないか、というのは誤解」と説明。一方で、予測データは「公開されてしかるべきものだった」と述べた。〔共同〕





言い訳づくりばかりしていた…班目氏発言の要旨
国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会での班目春樹原子力安全委員会委員長の発言要旨は次の通り。

 【原発の安全審査体制】

 原子力安全委員会の安全審査指針に瑕疵(かし)があったことははっきりと認めざるを得ない。津波に対して十分な記載がなく、全電源喪失については、解説で「長時間そういうものは考えなくてもよい」とまで書いている。原子力安全委員会を代表しておわびする。

 【原発の安全確保】

 国際的に安全基準を高める動きがある中、日本では、「なぜそれをしなくていいか」という言い訳づくりばかりしていて、まじめに対応していなかったのではないか。

 安全指針一つ取っても、変えるのにあまりに時間がかかり過ぎている。そもそもシビアアクシデント(過酷事故)を(前提に)考えていなかったのは大変な間違いだった。

 【原発事故時の住民避難】

 放射性物質拡散予測システム「SPEEDI(スピーディ)」の計算には1時間かかる。今回のような原発事故にはとても間に合わなかった。

 予測計算などに頼った避難計画を立てたのが間違いで、発電所で大変なことになっているという宣言があったら、ただちにすぐそばの方には避難してもらうというルールにしておくべきだった。スピーディが生きていたら、もうちょっとうまく避難できたというのはまったくの誤解だ。

(2012年2月15日21時05分 読売新聞)






脆弱な対応浮き彫り 国会事故調で安全委と保安院(02/15 21:04)



原子力安全委員会の班目委員長と原子力安全・保安院の寺坂前院長が、国会の事故調査委員会に参考人として出席しました。安全規制当局として事故を防げなかったことを謝罪しましたが、当時のぜい弱な対応振りが浮き彫りになりました。
 http://news.tv-asahi.co.jp/news/web/html/220215051.html





斑目委員長陳謝“安全指針に瑕疵”
2月15日 18時59分
国の原子力安全委員会の班目春樹委員長は、国会に設置された原発事故調査委員会に参考人として出席し、原発の安全対策を示した国の指針について「瑕疵(かし)があったことは、はっきり認めざるをえない。おわびする」と陳謝したうえで、見直しを進める考えを示しました。

15日に開かれた国会の原発事故調査委員会には、国の原子力安全委員会の班目春樹委員長と、原子力安全・保安院の寺坂信昭前院長の2人が参考人として出席しました。

この中で班目委員長は、原発の安全対策を示した国の指針について「いろんな意味で瑕疵があったことは、はっきり認めざるをえない。津波に対する十分な記載がなかったり、すべての電源の喪失も『長時間考えなくてもいい』とされていた。原子力安全委員会を代表しておわびする」と述べたうえで、見直しを進める考えを示しました。

また、班目氏は、放射性物質の拡散を予測する「SPEEDI」と呼ばれるシステムのデータの扱いについて「迅速に公開されていたらもっとうまく避難できたというのは、全くの誤解だ。しかし、データの公開は早い時期にされてしかるべきものだった」と述べました。

一方、原子力安全・保安院の寺坂前院長は、政府の原子力災害対策本部の議事録が作成されていなかったことについて「事故発生当時の事務局長として、大変申し訳ないと思っている。概要的なものは途中からは残されているので、復元する作業を行っている」と述べました。

国会の原発事故調査委員会のあと、黒川委員長は記者会見し、「班目氏が、原発の安全対策を示した国の指針が不十分であったことを認めるなど、今後の調査に向けて極めて参考になるヒアリングだった。緊急時の備えが、極めて出来ていなかった。原発事故を引き起こした日本としては、国際的に認識されるような安全基準をつくる責務がある」と述べました。

 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120215/t10013043211000.html