野田財務大臣、円相場急騰 為替介入について「コメントしない」 与謝野経済財政担当大臣「きわめて投機的」
■ 財相「介入コメントしない」
外国為替市場で円相場が1ドル=79円75銭を突破し、史上最高値を更新したことについて、野田財務大臣は為替介入については「コメントしない」と述べるにとどめました。
「さまざまな思惑で神経質な動きが出ている。しっかりとマーケットを注視していきたい。(為替)介入についてはコメントしません」(野田佳彦財務相)
野田大臣はこのように述べて、急激な円高を是正するための円売りの市場介入については、具体的なコメントを避けました。
菅総理は震災直後に「投機には断固として戦う姿勢が必要だ」と述べて、円高や株安に向かう投機資金の動きに厳しく臨む姿勢を強調していますが、このまま手をこまねき、歴史的な水準が続く円高を放置すれば、企業の収益が悪化し株安の連鎖を招くため、結果として景気回復が遅れることは必至とみられています。
一方、財務省の幹部によりますと、G7=主要7か国の財務大臣・中央銀行総裁らが18日にも電話で会談を行う見通しとなりました。
東日本大震災を受けての世界の経済状況について意見交換し、為替相場についても議論される模様です。
「思惑先行型の極めて投機的な動き。うわさや風評が投機筋から意図的に流されることは大変不見識」(与謝野経済財政担当相)
一方、与謝野経済財政担当大臣は急激な円高について、「極めて投機的な動きだ」と指摘した上で、円買い・ドル売りを誘発している投機筋の動きに不快感を示しました。
ただ、政府による為替介入の必要性については、「残念ながらコメントできない」としています。(17日13:24)