地上から放水作業、少なくとも数か月
福島第一原発の3号機に対する放水が続けられていますが、防衛省の幹部は今後この作業を少なくとも数か月間続けざるをえないと、JNNの取材に対し明らかにしました。
17日に続き、18日も自衛隊の高圧消防車など7台によって、福島第一原発の3号機に向けて放水が行われました。
17日と18日、これまでに3号機に向けられた放水量はあわせておよそ140トン。これに対し、3号機の使用済み燃料プールの容量はおよそ1400トン。プールからは、水蒸気とみられる白煙も時折あがっています。
こうしたことなどから、防衛省の幹部は使用済み燃料プールへの注水に加え、原子炉本体を冷却するための地上からの放水を、今後数か月は続けざるを得ないとの見方を示しました。
3号機への放水は、自衛隊と東京消防庁が分担して行うことにしています。
一方、東京電力は施設の外の送電線からの電気が1号機と2号機については、19日未明にも通じるとの見通しを18日夜、明らかにしました。3号機と4号機への電気も、19日には復旧できるよう作業中だということです。
東京電力は電気が通じたあと、ポンプなどが正常に動けば、原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能を最優先で回復させたい考えです。
ところで、警視庁は17日、高圧放水車で行った放水活動について、「水の一部は建屋の中に入っていた。一定の成果はあった」などと発表しました。
警視庁や警察庁は17日の放水直後には「水は目標に届かなかった」と報告を受けていたものの、警視庁が18日、東京に戻った機動隊員から直接、聞き取り調査をしたところ、この事実が判明したということです。(18日23:23)