「水谷建設の献金」争点に 小沢氏元秘書ら公判前手続き
来年1月12日に初公判
小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」を巡る事件で、政治資金規正法違反罪に問われた衆院議員、石川知裕被告(37)ら元秘書3人の公判前整理手続きが7日、東京地裁で開かれた。登石郁朗裁判長は、中堅建設会社「水谷建設」(三重県)から小沢氏側への1億円の提供を検察側が立証することを認めた。元秘書3人の初公判は来年1月12日に開かれることが決まった。
元秘書3人は「水谷マネー」の授受を一貫して否定しており、公判では、資金提供の有無を巡り検察側と被告側の激しい攻防が展開されそうだ。
3人は、陸山会が2004年10月に秘書寮用に購入した東京都世田谷区の土地を巡り、原資となった小沢氏からの借入金4億円を収支報告書に記入しなかったなどとして今年2月に起訴された。
水谷建設元幹部らは04年10月に石川議員に、05年4月に元会計責任者の大久保隆規被告(49)に、それぞれ5千万円を渡したと供述。検察側は、元秘書3人の虚偽記入には巨額資金を隠す意図があったとして、公判での立証を求めていた。
一方、弁護側は「水谷建設から金銭を授受した事実はなく、起訴内容とは無関係」と反発し、公判での争点から外すよう求めていた。今後の整理手続きで、立証方法について協議する。
3人の整理手続きは今年9月から11月末まで計8回の予定だったが、争点整理が難航したため、地裁は12月中の4回分の期日を追加していた。
MBSニュース
■ 小沢氏側への裏献金、法廷で争うことに
民主党・小沢一郎元代表の政治資金を巡る事件で、中堅ゼネコンから小沢氏側に渡ったとされる1億円の裏献金の有無について法廷で争われることになりました。
政治資金規正法違反の罪で起訴された小沢氏の元秘書3人について、東京地裁で7日、裁判での争点を事前に絞り込む公判前整理手続きが行われました。
この中で東京地裁は、検察側が主張している中堅ゼネコン「水谷建設」から小沢氏側へ渡ったとされる合わせて1億円の裏献金について、検察側が裁判で立証することを認めました。
検察側は、「裏献金を隠すことが虚偽記載の動機になった」とみて裁判で立証する方針ですが、弁護側は「裏献金はなく、起訴内容とも関係ない」と反発していて、双方が激しく対立する見通しです。
一方、事件を巡っては、検察審査会の議決によって小沢氏自身も強制起訴されることが決まっていますが、小沢氏の起訴が来年になる見通しであることがわかりました。
「検察官役」となる指定弁護士が明らかにしたもので、指定弁護士は今後、関係者の事情聴取など補充捜査も行う方針です。また指定弁護士は、告発容疑にはないものの、議決に盛り込まれた小沢氏からの借入金4億円の不記載についても起訴内容に含める方向で検討しているということです。(07日16:56)