中国漁船 韓国警備艦と衝突し沈没12月18日 20時51分
朝鮮半島西側の黄海で、集団で違法操業していた中国の漁船が取り締まり中の韓国海洋警察の警備艦と衝突して沈没し、漁船の中国人乗組員1人が死亡、2人が行方不明となっているほか、海洋警察の警察官4人が漁船の乗組員から暴行を受けてけがをしました。
韓国の海洋警察庁によりますと、18日午後、黄海にある韓国の排他的経済水域で、海洋警察の警備艦が違法操業をしていた中国の漁船およそ50隻の取り締まりを行っていたところ、このうちの1隻が警備艦と衝突したということです。
この漁船は、まもなく沈没し、中国人の乗組員のうち8人は救助されましたが、1人が死亡、2人が行方不明となっています。また、取り締まりを行っていた海洋警察官4人が、ほかの漁船の乗組員らに鉄パイプなどで殴られ、腕などを骨折する大けがを負ったと言うことです。
海洋警察庁は、行方不明となっている漁船の乗組員の捜索を続けるとともに、衝突の経緯などについて詳しく調べることにしています。周辺の海域はイワシや太刀魚などが豊富な漁場で、これまでも中国の漁船による違法操業が後を絶たず、韓国の海洋警察庁は中国の当局に対し、取り締まりを強化するよう改めて求める方針です。
菅総理大臣は18日夜、総理大臣公邸で、この衝突について秘書官から報告を受け、直ちに電話で前原外務大臣に対し、情報収集を徹底するよう指示しました。