米外交公電のポイント
内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」が提供した米外交公電の内容として、ニューヨーク・タイムズ紙などが報じた概要は以下の通り。かっこ内は公電の時期。
▽南北統一と中国 米国と韓国は北朝鮮が自壊し、南北が統一する見込みについて協議。韓国側は(見返りに)適切な経済的処遇があれば、親米の南北統一国家に対する中国の不安は緩和されると分析。(今年2月)
▽イランと北朝鮮 北朝鮮はイランに中距離弾道ミサイル19基を供与した。射程約3200キロのBM25ミサイルで、西欧やモスクワを射程に収める。(今年2月)
▽中国のグーグル侵入 中国指導部は米インターネット検索大手グーグルの中国国内コンピューターシステムへの侵入を指示した。中国人情報源が米大使館に明かした。(今年1月)
▽サウジとイラン サウジアラビアのアブドラ国王は、イランの核兵器開発を食い止めるため米軍の軍事行動を頻繁に要請。国王はイラクのマリキ首相やパキスタンのザルダリ大統領を厳しく非難。(今年前半)
▽パキスタン核問題 米国は2007年以来、兵器などへの転用を恐れパキスタンの研究用原子炉から高濃縮ウランを取り除く秘密活動を展開。パキスタンは米専門家の訪問を拒否。(09年5月)
▽ドイツに警告 武装勢力と間違いドイツ人男性を拉致した米中央情報局(CIA)係官に対する逮捕状を発付しないよう、米当局者が07年にドイツ側に警告。「脅すつもりはないが、対米関係への影響を慎重に見極めるべきだ」と発言。(07年2月)
▽収容所外交 キューバ・グアンタナモ米海軍基地のテロ容疑者収容所閉鎖を急ぐ米国は、スロベニアにオバマ大統領と会談したければ容疑者を受け入れるよう要求。ベルギーには容疑者受け入れが「低コストで欧州での地位を上げる方法」と持ち掛けた。(09年1月以降)(共同)
2010/11/29 11:49 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201011/CN2010112901000247.html