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2012/03/17

大津波、宮城県女川町沖で43Mか 「笠貝島全体が津波をかぶったようにも見えた」

女川沖の島で津波43メートル 震災で最大の遡上高か

  宮城県女川町沖の無人島・笠貝島で、東日本大震災の津波の遡上(そじょう)高(陸地の斜面を駆け上がった高さ)が約43メートルに達したとみられることが16日、東京大地震研究所の都司嘉宣准教授の調査で分かった。

  東日本大震災の津波遡上高ではこれまで、土木学会の特別委員会が宮古市で国内観測史上最大の39.7メートルに達したとの調査結果をまとめている。都司准教授は「笠貝島の津波は大震災で最大だった可能性がある」としている。

  都司准教授によると、島は周辺の海の浅い部分から津波のエネルギーが集中し、津波が高くなりやすい。同種の現象は岬などでも起きるとみられ、安政東海地震(1854年)では、志摩半島で周辺の津波が5~10メートル程度なのに局地的に20メートルを超えた所があった。

  都司准教授は、笠貝島で松などの樹木が倒され津波が到達したとみられる痕跡を確認。島に上陸できなかったが、近くの島から望遠レンズで撮影し分析した。

  笠貝島に置かれた標高31.9メートルの三角点との比較では、津波痕跡は43.3メートルに達していた。ただ写真を基にした推定であり、上陸して測定していないため、1メートル前後の誤差はありうるという。  女川町教育委員会によると、笠貝島に近い江島の住民からは「笠貝島全体が津波をかぶったようにも見えた」との証言も寄せられた。

 2012年03月17日土曜日






原子力安全・保安院、「IAEAの決定と我が国の防災指針の見直しはリンクさせるべきものではない」 「事故は起こらないのに、なぜ、寝た子を起こすんだ」

「寝た子起こすのか」保安院長、対策強化案に
 内閣府原子力安全委員会の原子力防災指針の改定作業に経済産業省原子力安全・保安院が反対した問題で、2006年5月、保安院の広瀬研吉院長(当時)が、対策強化を目指す安全委に対し、「なぜ寝た子を起こすのか」と発言していたと、久住静代・安全委員が16日、報道陣に明らかにした。

 原発推進の経産省で規制を担う保安院の体質を示す発言として議論を呼びそうだ。

 久住氏によると、広瀬氏は同年5月の昼食会で安全委員5人に対して発言したといい、1999年に茨城県東海村で起きたJCO臨界事故後から加速した規制強化の流れが一段落した、当時の情勢を背景にしたものとみられる。

(2012年3月17日10時22分 読売新聞)





福井原発で福島第1クラスの事故が起これば、大阪にも放射性物質

大阪にも放射性物質 大飯原発事故で予測

東日本大震災による福島第一原発事故と同じような規模の大事故が福井県の大飯原発で起きた場合、大阪府の広い範囲にわたって放射性物質が拡散する可能性があるという予測が公表された。

滋賀県が気象条件などをもとに独自に作成した予測データで明らかになった。予測データによると、福井県にある大飯原発で福島第一原発と同様の事故があり北寄りの風が長時間吹いた場合、大阪府北部の高槻市から南部の富田林市付近にわたり、安定剤の服用が必要とされる50~100ミリシーベルトの放射性物質が拡散する可能性があるという。

この予測について滋賀県の嘉田知事は「大阪府域が風下にあたるという仮定に基づく計算結果なので冷静な受けとめをお願いしたい」とコメントしている。(03/16 18:24)