ページ

2010/10/23

トリプルサンは化粧品などを販売して得た利益を圧縮するため、取引先の広告会社などに協力を依頼。架空の経費を支払った上で、一部を同社に循環させる手口で2009年3月期までの3年間に6億円を隠し、法人税1億7千万円を免れた疑い

テレビにも出演「ニューハーフ美容研究家」を脱税容疑で告発
 架空の経費を計上する手口で法人税約1億7千万円を脱税したとして、東京国税局が法人税法違反容疑で、東京都港区の化粧品会社「トリプルサン」と岡江美希社長(38)=本名・多田美希=を東京地検に告発していたことが22日、分かった。

 岡江社長はテレビ番組に出演しているほか、美容に関する本も多数出版する著名美容家。性別適合手術を受けたといい、「ニューハーフ美容研究家」を名乗っている。取材に応じ「脱税したのは事実。(化粧品の)愛用者におわび申し上げる」と語った。

 関係者によると、トリプルサンは化粧品などを販売して得た利益を圧縮するため、取引先の広告会社などに協力を依頼。架空の経費を支払った上で、一部を同社に循環させる手口で2009年3月期までの3年間に6億円を隠し、法人税1億7千万円を免れた疑いが持たれている。隠した所得は現金で保管されていたほか、遊興費などに充てられていたという。

 民間信用調査会社によると、トリプルサンは1996年設立。05年の売上高は約5千万円だったが、09年には約12億円と急成長していた。

 東京国税局は強制調査(査察)の結果、仮装隠ぺいを伴う悪質な所得隠しと認定し、刑事告発が必要と判断したもようだ。

2010年10月22日 13:42